決めるのは
順番だけ
内定後にもめるのは、決める順番を間違えたときです。承諾を先に出すと、条件は動かせなくなります。
書類が通り、面接も抜けた。ここからが一番お金が動く場面なのに、多くの人が数日で決めてしまいます。
決める順番
この順を崩さない
①条件を書面でもらう。口頭の条件は変わります。まず紙かPDFで。
②不明点を確認する。ここで聞かないと、あとで聞けません。
③交渉する。承諾前が唯一のタイミングです。
④承諾する。
⑤現職に退職を伝える。④より前に伝えない。内定が流れると戻れなくなります。
⑥入社日を確定する。
順番を間違える典型は、⑤を④より先にやってしまうことです。退職を伝えた後で内定条件が想定と違っても、もう引き返せません。
もう一つは③を飛ばして④に行くこと。承諾は「この条件でよい」という意思表示なので、そのあとに条件の話を持ち出すのは実務上かなり難しくなります。
回答期限の考え方
回答期限は企業が設定しますが、相談して延ばせることがあります。1週間程度が一般的な目安で、他社の選考が進んでいる場合はそれを理由に延長を打診できます。
伝え方の原則:
・期限は「延ばしてください」ではなく「〇月〇日まで待っていただけますか」と日付で言う
・理由は正直に。「他社の選考結果が〇日に出るため」で構いません。隠すほうが不自然です
・入社意欲は明確に伝える。迷っているのは条件であって、その会社を軽んじているわけではないと示す
ただし、延長には限界があります。企業側にも採用計画があり、待てない場合は「期限までに」となります。その場合は、その期限内で判断するしかありません。
条件通知書で確認すること
労働条件は書面(または電子交付)で明示される決まりになっています。受け取ったら、次を確認してください。
・年収の内訳。基本給・固定残業代・賞与の見込み。「年収600万円」の中に固定残業が何時間分入っているかで、実質の時給が変わります
・固定残業代の時間数と、超過分の扱い
・賞与が確定なのか業績連動なのか(見込みは保証ではありません)
・試用期間の有無と、その間の条件(試用期間中は給与が違う場合があります)
・勤務地。転勤の可能性の記載
・職種・業務内容の範囲
・みなし労働時間制・裁量労働制の適用有無
特に1つ目と2つ目は見落とされます。提示額が同じでも、固定残業45時間込みと20時間込みでは実質が大きく違います。
条件の見方を無料面談で確認する
応募を前提としない情報収集としての面談もできます。オンライン対応・無料です。
- 面談は無料・オンライン対応です
- 掲載内容は各社公式サイトの公表値です
- 条件は企業・時期により異なります
複数内定の比べ方
年収だけで比べると、たいてい間違えます。比較表を作って、同じ軸で並べてください。
①手取りベースの年収。額面ではなく手取りで。社会保険料と税を引いた後。
②時間あたりの金額。年収 ÷ 想定年間労働時間。残業時間が違えば、年収が同じでも時給は倍近く違います。
③3年後の見込み。昇給の仕組み、評価制度。今の額より、伸び方のほうが総額に効きます。
④通勤時間。片道30分の差は、年間で200時間以上になります。
⑤やっている人の顔が見えるか。面接で会った人と働きたいと思えたか。数字にならないが、続くかどうかを決めます。
承諾したあと
承諾の意思は、メールなど記録が残る形で伝えてください。「承諾します」の一文と、入社希望日を添えます。
そのうえで、辞退する会社にはできるだけ早く連絡します。理由を詳しく説明する必要はなく、「熟慮の結果、辞退させていただきます」で足ります。引き延ばすほど、相手にも自分にも損です。
承諾後にやること:
・現職に退職を伝える → 退職交渉
・入社日の確定
・必要書類の準備(年金手帳、雇用保険被保険者証、源泉徴収票)
・健康保険の切替が必要な期間がないか確認(退職日と入社日が離れると空白ができます)